中学生のころ、友人と初めて高尾山に登って以来、幾度この山を訪ね、登っただろうか。 1970年代に麓に高尾ユースホテルがあり、ムササビ観察会や春夏秋冬の植物観察会・スミレ観察会などに参加した。植物写真に夢中になりはじめた84年から高尾山は私のホームグランドのようなものになり、多くの人と植物を通じて巡り会い、貴重な野草と出会うことができた。 高尾山は植物の種類の多いことで有名であり、都心から近いこともありいつもたくさんのハイカーや観光客で賑わっている。昔から花盗掘が多かったけれど、最近はネットの拡散により、どこに咲いていたかを地図付きでより詳しく解説する人もいる。 貴重な野草はたちまち知られ、一部の自生地は撮影待ちするほどになってしまっている。当然、盗掘はさらに激しくなり、何度もくやしい思いをしてきた。 盗掘とは、反対に勝手に植え込む人もいる。最近では、高尾山にないナツエビネ。自分で植えておいて、第一発見者として自慢する人がいる。南高尾のあるベンチの周辺に、ヒゴスミレやヒオウギ他数多くの野草を植えこんでいる人がいることは有名だ。 また、個人的には高尾山に咲くスズムシソウは、自生地というと怪しいと思っている。ムサシノアブミも本来の自生地ではないと思っている。オキナグサは昔は自生していたらしいが、撮影したのは植栽だと思われる。 高尾山のサル園内にある野草園。ここでは高尾山に自生していない植物を植えており、その種が野鳥たちが運び、発芽して生育しているのもある。ハナミョウガ・セリバオウレン・スズムシバナなどは、あきらかにここから逃げてきたものだろう。茶屋の周りに人為的に園芸植物を植え込みしているのも問題だと思う。 園芸品からの移出と考えれるのに、オモト・マンリョウ・カラタチバナ。 高尾山で野草撮影する人は多く、一部では先生と呼ばれ、得意顔になっている人もいる。得意顔だけなら良いが、間違えた情報を広げたり、権威をつけてえばっている人もいる。 高尾山の冬の名物にシモバシラがあり、私も毎年楽しみにしている。ところが、このシモバシラをペンライトなどで加工し、その年の干支にちなんだシモバシラにして写真展で公開し悦しているシモバシラ彫刻人がいる。 栽培できないとされている腐生ランを自生地の土ごと盗み、栽培成功と喜々としてブログにあげて自慢している馬鹿もいる。 分けあって絶縁した人もいる。最近は、高尾山での交友関係は慎重にしている。 このHPの自生地に高尾山としているのは、高尾山・城山・景信山・陣馬山・南高尾・北高尾で撮影したのを自生地秘密のため、すべて高尾山としている。、 |