タヌキモ科ムシトリスミレ属 絶滅危惧2類 特別天然記念物 分布 群馬県・栃木県の一部の亜高山帯 花期 6月 特徴 垂直の湿った岸壁に着生する多年草。ムシトリスミレに似るが全体的に小さい。葉は数個ロゼット状につき、長さ7〜15ミリ。楕円形で両側がやや内側にまいてさじ状になる。表面も花茎ともに腺毛が密生し、粘液を分泌して小型の虫を捕らえる。花茎はふつうに1株1本つき、長さ3〜8センチ。しばし下部で二股らわかれる。花時は下方に曲がる。葉な花茎にぶらさがるようにつき、淡紫色で長さ1センチほど。唇形で、下唇の基部は距となり、黄色を帯びる。果期には花茎が上向きにまがって岸壁に種をおしつける。 撮影手記 特別天然記念物の食虫植物。私が高校生の時。学校のクラブ・食虫植物研究会に所属していた。担任の先生からコウシンソウの自生地の話を聞いた。降水量多く、朝夕に霧が発生し、深山の垂直の湿った崖に自生していると。以来憧れの花として、自生地を思い巡らせた。 84年、Tさん・Mさんと庚申山へ。鎖場の連続の登山道を行く。わずか二株を撮影することができたが、うれしかった。 92年は山友達と二人で庚申山へ。このときも数株撮影できた。 その後、庚申山には、もっとたくさん群生していると聞いたけれど、何分交通の便が悪く行く機会がなかった。 18年、満を期して一人、庚申山へ行く。鎖場続く道では、前回と同じように数株しか見つけられなかったが、登山道を離れたところで群落があった。足場に注意しながら撮影。さらに別の場所で足場気にすることのない所に大きな群生地があり、ゆっくりと撮影することができた。 |